七里ヶ浜の高台にある有名建築家の物件を売却
| 所在エリア | 鎌倉市七里ガ浜 |
|---|---|
| 種別 | 戸建 |
| 価格帯 | 1億円台 |
| 媒介形態 | 専任媒介契約 |
| 売却までの期間 | 2ヶ月 |
七里ガ浜の海と江ノ電を望む、斜面地に建つ建築家の自邸を9,800万円で売却
埼玉にお住まいの60代、A.S.様より、弊社が運営するYouTubeチャンネル「鎌倉日和」がきっかけでお問い合わせをいただきました。
この物件は、昭和59年に建築された建築家の自邸であり、七里ガ浜の海と江ノ電を眼下に望むことができる、非常に魅力的なロケーションにある建物でした。
一方で、斜面地に建つ物件であり、土砂災害警戒区域にも該当していたため、売却にあたっては通常の住宅以上に丁寧な調査と説明が必要な物件でもありました。また、売却前の片付け、賃貸にするか売却するかの判断、境界確認、確定測量、共有名義、成年後見人との協議、家庭裁判所との調整など、売却完了までには多くの課題がありました。
弊社では、売主様と一つひとつ課題を整理しながら、最終的に9,800万円での売却を実現しました。
海と江ノ電を望む、唯一無二のロケーション
今回の物件の大きな魅力は、何といっても七里ガ浜の海と江ノ電を眼下に見ることができるロケーションでした。鎌倉・湘南エリアの不動産は、単に建物の築年数や土地面積だけでは価値を判断できません。そこから見える景色、周辺環境、風の抜け方、光の入り方、そしてその場所でどのような暮らしができるか。今回の物件は、まさにそうした数字では表しにくい魅力を持った不動産でした。
さらに、建物は建築家の自邸として建てられたもので、一般的な分譲住宅とは異なる個性がありました。そのため、販売にあたっては、単に中古戸建として紹介するのではなく、この建物ならではの価値や空間の魅力を、買主様にきちんと伝える必要がありました。
一方で、販売には工夫が必要な物件で、売却にあたって注意すべき点も多くありました。
物件は斜面地に建っており、土砂災害警戒区域にも該当していました。また、隣地との境界が曖昧な部分もあり、売却を進めるためには境界確認や確定測量を丁寧に行う必要がありました。実際に確定測量を進めたところ、公簿面積よりも実測面積が約20%広いことが判明しました。これは売主様にとってプラスになる要素である一方、隣地との境界を正確に整理し、必要な調整を行わなければ、買主様に安心して購入していただくことはできません。
不動産売却では、魅力を伝えることと同じくらい、不安要素を一つひとつ解消していくことが重要です。
今回も、境界、測量、斜面地、土砂災害警戒区域といった論点を丁寧に整理し、売主様・買主様の双方に安心していただけるよう進めました。
売却の前に、まずは家の中の整理からスタート
今回の売却では、最初からすぐに販売活動を始められる状態ではありませんでしたので、まずは建物内に残っていた荷物や不用品の整理から始める必要がありました。
このとき、弊社から売主様にお伝えしたのは、「いきなり全部をゴミとして処分するのではなく、まずは骨とう品店などに見てもらい、買い取ってもらえるものがあれば買い取ってもらいましょう」ということでした。
売主様のご両親が大切に集めてこられた品物の中には、買い取ってもらえるものもありました。その結果、不用品処分費用の一部に充てることができ、売主様のご負担を少しでも軽くすることができました。
不動産売却というと、価格査定や販売活動に目が行きがちです。しかし、実際にはその前段階である片付けの段階から悩まれる方も多くいらっしゃいますので、売却前の準備段階から売主様の状況に合わせて具体的にアドバイスを行っています。
「貸すか」「売るか」から一緒に検討
室内の整理が進んだ後、次に検討したのは、この物件を「貸すのか」「売るのか」という点でした。思い入れのある不動産の場合、すぐに売却を決断することは簡単ではありません。また、七里ガ浜という立地や建物の個性を考えると、賃貸に出すという選択肢も十分に考えられました。
そこで、弊社では、売却した場合と賃貸にした場合の収支や将来的な見通しについて、売主様に情報提供を行いました。単に、売りましょう、と勧めるのではなく、売主様のライフプランや将来の資産管理も踏まえたうえで、どちらがより良い選択になるのかを一緒に検討しました。その結果、最終的に売主様は売却を選択されました。
不動産会社として大切なのは、自社にとって都合の良い提案をすることではなく、売主様にとって本当に納得できる選択肢を一緒に考えることだと考えています。
さらに売主様と二人三脚で、物件の魅力を最大限に伝えるために、エンドユーザー向けの募集文書を作成しました。実際にその家を所有されていた売主様から詳しくお話を伺い、その内容をHPの物件紹介ページに反映することで、物件の魅力をより深く伝えることができました。
不動産の販売では、写真や間取りだけでは伝わらない価値があります。特に鎌倉・七里ガ浜のようなエリアでは、物件の背景や暮らしのイメージまで含めて伝えることで、その不動産を本当に気に入ってくださる買主様に届きやすくなります。
境界・測量・隣地調整も丁寧に対応
今回の物件は斜面地に建っていたこともあり、隣地との境界に曖昧な部分がありました。売却を安全に進めるためには、境界を明確にし、必要に応じて隣地との調整を行う必要があります。
確定測量の結果、公簿面積よりも実測面積が約20%広いことが分かりました。
一方で、隣地との境界を整理する必要もあり、簡単に進む案件ではありませんでした。
こうした手続きは、売主様にとって精神的にも負担が大きい部分です。
しかし、境界や測量の問題を曖昧にしたまま販売を進めると、後々のトラブルにつながる可能性があります。
弊社では、関係者と連携しながら、必要な手続きを一つずつ丁寧に進め、売主様にも買主様にも安心していただける形で取引を進めました。
共有名義・成年後見人・家庭裁判所との協議にも対応
今回の売却では、権利関係にも慎重な対応が必要でした。
物件は売主様とご兄弟の共有名義となっており、ご兄弟については成年後見制度を利用されている状況でした。そのため、売却を進めるにあたっては、成年後見人との協議に加え、家庭裁判所との調整も必要でした。
このようなケースでは、通常の売却よりも手続きに時間がかかることがあります。
また、売却価格や売却条件についても、適正性を丁寧に説明できるよう準備する必要があります。
弊社では、関係者との連絡調整を進めながら、売却が滞りなく進むようサポートしました。
その結果、売主様からも大変喜んでいただくことができました。
契約から決済まで約半年。長丁場の取引を無事完了
今回の取引は、契約締結から決済まで約半年に及ぶ長丁場となりました。境界確認、測量、隣地との調整、成年後見人・家庭裁判所との協議など、通常の売却よりも確認すべき事項が多く、時間を要する取引でした。
しかし、売主様と連携しながら一つひとつ課題を整理し、最終的には無事に決済を迎えることができました。
売却が完了した後は、売主様からは大変喜んでいただきました。不動産を仕事にしてよかったと思える瞬間です。嬉しかったです。
さらにその後、売主様の奥様が相続された都内のマンションについても、弊社に売却をご依頼いただき、ご希望の価格で無事に売却することができました。
現在でも、年に数回お茶をご一緒するような関係が続いています。
不動産の売却は、一度の取引で終わりではありません。
大切な資産を任せていただく以上、その後も信頼関係が続くような対応を大切にしています。