【鎌倉で土地を買う】知っておきたいポイント

鎌倉で土地を買う前に知っておきたいポイント　

　古都鎌倉の歴史的風土を守るための制限の中に、都市計画による制限があるというお話をしました。
　その都市計画の中には
　　・風致地区
　　・高度景観・高度利用地区
　　・歴史的風土特別保存区　　　があります。

　このうち、今回は『歴史的風土特別保存区』の解説をしていきます。

　京都、奈良、鎌倉などの古都の伝統的環境を保全することを目的として、昭和４１年に『古都保存法』が制定されました。この法に基づいて、古都の歴史的風土を保存するために『歴史的風土保存区域』や『歴史的風土特別保存地区』を定めて、建築行為などを届け出制や許可制のもとに統制しているのです。

歴史的風土特別保存区域

　鎌倉市には古都保存法に基づく「歴史的風土保存区域」が、市全体の面積の24.8%にあたる982.2ha（東京ドーム210個分）指定されています。国土交通大臣は、古都における歴史的風土を保存するため必要な土地の区域を、歴史的風土保存区域として指定しています。そして、この「区域内で建築物の新築、増築や宅地の造成などの行為を行う際には届け出が必要となるのです。

歴史的風土特別保存地区

　歴史的風土保存区域982.2haのうち、市全体の面積の14.5%にあたる573.6ha（東京ドーム122個分）が「歴史的風土特別保存地区」に指定されています。この歴史的風土特別保存地区内で建築物の新築、増築や宅地の造成などの行為を行う際には、県知事の許可が必要となります。
　許可を得ることができないため、土地の利用に著しい支障をきたす場合に、買い入れの申し出があったときは、府県は、当該土地を時価で買い入れる必要があります。