鎌倉日和【経済のゆくえ_ゴルディロックス】

１月２のＮＹダウはFRBによる利下げ期待から、去年末に比べて25ドル50セント高となり、わずかながら最高値を更新しました。

そして、昨年末（１２月３０日）の日経新聞では、アメリカ経済が「２０２４年に緩やかな景気拡大が続くゴルディロックスの実現を見込む」という記事が出ていました。

ゴルディロックスとは、"過熱もせず冷え込みもしない、適度な状況にある相場"ということだそうで、市場ではこういう「適度な」期待感が醸成されているようです。

実際に、アメリカの住宅着工件数の統計を見ても、１１月の住宅着工件数については、集合住宅は伸びが鈍化していますが、一戸建ては２０２２年５月以来の高水準となりました。元々、中古物件の在庫枯渇によって堅調に推移していた着工件数ですが、ここにきて金利低下と販売推進のための値下げが更なる追い風となった様子です。

ただ、中古住宅販売件数は依然として２０１０年以来の低水準で推移しており、ここ２年に亘る低迷から脱却できるか注目です。

ローン金利がもう一押し下がってくるタイミングで、保有している人のローンの借り換えをはじめとした流動性が出ることで、在庫も厚くなり販売件数も増加してくることが想定されます。

景気の先行きを左右する「住宅の指標」からはしばらく目が離せないですね。